おやこ劇場ひろしま特別鑑賞会

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演劇集団 円 公演 朗読劇

〜弟・正祐の日記で綴る26年の生涯とその作品〜
私の金子みすゞ
矢崎節夫著『童話詩人 金子みすゞの生涯』をもとに

    日 時:2004年3月4日(木)19:00〜 
              
     (18:30開場 19:50終演)
    会 場:アステールプラザ・中ホール

  チケット:前売り3,500円 当日4,000円
                       (未就学児は入場できません。託児あり)

童謡詩人金子みすゞ。その短い生涯にあふれる愛と哀しみの数々を、詩と共に届ける朗読劇「私の金子みすゞ」。みすゞ役高橋理恵子さんの凛とした着物姿が映え、本物のみすゞがそこに再現された錯覚にとらわれました。また生演奏が一層、みすゞの可憐さ、ひた向きさを引き立てました。

** 当日アンケートより **

  • なんか、金子みすゞの詩からはすごいみすゞの人柄が感じれた。みすゞはなぜもっと生きなかったんだろうと思ったけれど、きっと、一生懸命、生きてて・・・、なんかよく説明できないけど、じんときた。(10代・女性)
  • 小さいもの、見えないものに、目を向けるみすゞの心がすばらしいと思いました。早逝されたのは本当に残念ですが、今日の舞台では生きているみすゞにあったような気がしました。(30代・女性)
    もっとたくさん、きいていたかった。みすずさんのことがいろいろ知れて興味がわいた。詩をもっとたくさん読んでみたくなった。(30代・女性)
  • 詩と曲がよかった。明るい情景でまとまっていたのもよかった。(50代・女性)
  • 童謡詩人金子みすゞにピッタリの月夜の晩でした。帰り道、余韻を楽しみました。

童謡詩人金子みすゞ、短い生涯の愛と哀しみ。2002年夏、円・こどもステージ夏休み公演として上演したものを、詩の生まれた背景を加え,音楽の充実をはかり、再構成して再演します。私たちの心を動かす不思議な魅力を持った作品の数々を十分にお楽しみ下さい。

            構成・演出/小森美巳

               出演/高橋理恵子・吉見一豊

                  林 真里花・瑞木健太郎・小森創介

            ギター演奏/熊取谷 正樹(客演)

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            美術・照明  皿田 圭作
               音楽  小森 昭宏
               音響  斉藤 美佐男  
               衣裳  中村 里香子
             舞台監督  田中 伸幸
             演出助手  堀田 真理
             宣伝美術  櫻井 亮太郎(サン・アド)
             宣伝写真  青山 紘一 (サン・アド)
               協力  岸田 今日子
               制作  桃井 よし子・桐戸 英二

       


■ 演劇集団 円 について

    1975年創立。岸田今日子、仲谷昇、三谷昇といったベテランをはじめ、橋爪功、高林由紀子など、演劇をこよなく愛する人々が集まりより充実した舞台作りを目指しています。上演作品は、シェークスピアなどの古典から、現代を代表する渡辺えりこ、平田オリザ、別役実の書き下ろし作品などレパートリーは広く、本当に劇的なものを問い続け、新しい時代の演劇の在りようを追求しています。

    演劇集団 円 のホームページは こちら


◆◆◆ 『私の金子みすゞ』情報 ◆◆◆

■ まど・みちお(詩人・絵本作家)

    「みすゞの童謡では子どもの視点からの子どもの直感が、大人の常識をふきとばしています。そして、そこにじつにさまざまな新しい美しい世界をくりひろげています。常識老人の私は、ただ溜息をつくばかりです。・・・」 (金子みすゞ詩集推薦文より)


■ 村井 健(演劇評論家)

    ・・・子どもはもとより大人も文句なく楽しめたのが、この公演だ。装置も飾りも最小限という極めてシンプルな舞台。どこか高を括って観ていたが、途中からぐいぐい引き込まれるという思わぬ体験をさせられた。

    ・・・いわゆる物語仕立てではなく、語りと情景描写そして詩の朗読の構成で押し通したセンスのよさとキャスティングの妙。みすゞ役の高橋のすっきりとした着物姿といい、弟役の斬新な吉見一豊といい、在りし日のみすゞとその時代を素直に思い起こさせるものになっていた。。(悲劇喜劇2003・3月号初演劇評より)



■ 「私の金子みすゞ」 演劇集団円・こどもステージ
  ステージ円・2002/8/4 (東京・武藤定明)

    <金子みすゞの世界そのままに>
     舞台がすすむ中、ふと気がつくとそこには、本物の金子みすゞが立っている。そう感じさせる世界がいつのまにか出来あがっていた。
     演劇集団円による、朗読劇『私の金子みすゞ』は、童謡詩人金子みすゞの、ひとつひとつの詩に込められた思いをとても大切に構成され、私の中に、みずみずしく伝わってきた。
     ドラマは、二人の役者が、みすゞ(高橋理恵子)とその弟・正祐(吉見一豊)を演じる。正祐がみすゞへの思いを記した日記を朗読し、その回想の中で、みすゞがその時々に生み出した詩を朗読し、歌う。淡々とした演技がよけいに、みすゞの26年の生涯をドラマスッティックに描きだす。三人の劇団員による生演奏(ピアノ、ギター、ベースほか)も、演劇的効果を出していた。
     来年で生誕100年を迎える金子みすゞ。時代を超えて、なお生きつづけるみすゞの世界を、装飾的な演出を排した構成・演出をしたことで、より鮮明に醸し出していた。(構成・演出・小森美巳)(るーぷる2002年秋号3号より)


■ ゆかりの地、山口県仙崎をおとなの会の人たちと旅してきました

    どこか郷愁を誘う町並み「みすゞ通り」。家々にかかる木札に書かれた詩の一つ一つから明るさとやさしさがあふれ、自死した彼女の苦悩は想像できませんでした。しかし、「みすゞ記念館」で彼女の人生に触れた時、一人娘ふーちゃんに末来を託してこの世を去っていく無念さが伝わってきて、作品が明るいだけにせつなくなる旅でした。
     演劇集団 円による「私の金子みすゞ」は、当時の資料などを元に忠実に新しい視点からみすゞの生涯が描かれていて、また新たなみすゞに出会えそうです。そして、詩に込めらた彼女の想いをたくさんの人に感じてほしいと思います。(おやこ劇場ひろしま鑑賞部局 Y) (2004.1.20.発行 わくわくPocket vol.13より


■ 『私の金子みすゞ』公演の記事が新聞に!

    広島公演を前に、2月21日〜29日 ステージ円(東京)での公演の記事が新聞に載っていました。

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(産経新聞 2004年2月16日より)